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生徒指導とSC その2

やんちゃ系でも深刻な問題を家庭に抱えている子どもたちを、ネグレクトを含めて「被虐待児」と見る。そうすると、臨床心理学からいろいろなことが見えてくる。今日はそれを考えてみる。

管理職との打ち合わせの中で、自分は一体何をしようとしているのか、ちょっと考えてしまった。いずれにしろ、自分は一見態度が悪く教師の指導を聞かない非行系の生徒たちを、教師とは違う視点から見ている。

会議の席で「彼らは『愛着障害』で説明がつきますから。」と言っている自分の声に驚いた。もちろん先生たちは驚いてメモを取っている。あの子達に診断名がつくということはショックだったのだろうが、「ほんとにそうだっけ?」と冷や汗を書いている自分がいた。

帰宅してさっそく調べてみると、でたらめでなく、きちんと理論化されていて、安心した。アメリカ・コロラド州にある愛着研究の施設の文献から、被虐待児の愛着障害に関する論述が見つかったし、虐待で脳が損傷を受けて発達障害や精神障害と同じ一部の機能不全が起きるということはサイエンスなどでも報じられている事実だ。

生まれたときから安定した世話や関わりを丁寧にもって育てられない子どもは、対人関係に大きな不信が生まれ、他人を試すような態度をとったり、衝動的な感情爆発を起こしたりしやすい。海馬が損傷をうけている場合には記憶の一貫性に欠けるので、友人関係でも約束や自然な会話の流れを阻む言動から、安定性を失い、結果的に疎外感を感じやすいということも容易に想像できる。

加えて適切な社会的習慣や技能を教えられていないために、誤解を招きやすい。大人からも叱られては自尊感情を損なう一方になる。

こう考えてくると、彼らはもともとの生まれつきの器質的な障害ではないものの、生まれてから虐待によって精神の健全な成長を阻害された「特別に支援が必要な子」ということになる。

指導するだけでは改善できない理由はこれだ。

もし家庭に不自然な点がなく、子どもの問題に両親が熱心に関わってくれる子が「非行傾向」としてあがってきたら・・・これは遠慮なく生徒指導すればよいが、家庭環境が子どもを十分にみられない状態であれば、愛着障害のケアから行う必要がある。

それは彼らに欠けているもの、つまり「両親のような愛情」である。教師でも近所のおじさんでも、少年団の監督でも、身近な大人から、大切にされることがこのケアになる。もし学校以外にその場所がなければ、教師がするべきではないだろうか。

追い返されてもまた学校へ来る子がいる。そういう子はきっと、校内の誰かに愛着を求めて子犬のようにさ迷っているに違いない。

それをすべて割愛したのが、先の発言なのだ。我ながらインスピレーション。真剣になると時々こういうミラクルな発想が飛び出す。愛着を育てる。学校で。

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