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思春期の分岐点

小学校の卒業式に出て将来の夢を叫ぶ子どもたちを見ていて「無邪気でいいなあ」「よく考えてるなあ」と早くもキャリア教育の差が伺えました。元気一杯「プロ野球選手になりたい」「Jリーガーになります」という子を見ていて、一体何人のライバルがいて、何分の一か知ってて言っているのかなあと興味が湧きました。それを知っていて言える子は、それはそれで素晴らしいのですが、親子で話し合うことをしてるのでしょうか?

というのは、中学でさっそく将来への不安から歩けなくなる子が出てくるからなのです。小学校からアスリートを目指して親子で頑張ってきたけど・・・。

だいたい朝起きれない、から始まります。制服を着ても家から出られない、いわゆる不登校。親はあんなにスポーツもやってきたのになぜ?と焦ります。最初は友達とのトラブル、または教師の対応の悪さ(だいたい親も自信がありますから、学校の指導に意見を言います)それらをSCが聞き取りますが、トラブルと言ってもたいして何も出てこない。

一体なぜ?

かなり多いのです。このタイプの不登校。中1、中2で見られます。

その子は部活中心(最近は学外のクラブもあります)で生活していて、親もなんらかの参加をしている子がほとんど。つまり、心の奥底では自分なりに限界を感じてやめたいと思うのですが、事情が許さない。小学校終わり頃からその兆しは見えていて、本当は親も気づいていたりします。大事なときに熱が出るとか、気配はあったのですが、まだ言いくるめることができたのです。

そうしていよいよ自我の目覚めとともに、これまで無邪気に走ってきたアスリートの道を自分が将来、つまり一生走り続けることを体が拒否した姿、それがこのタイプの不登校です。

そんなときは、敢えて急がず、本人にしっかり考えてもらうことにします。私が休んでいいよ、という数少ないタイプの不登校。

毎日休んで家にこもられることがどんなに大変なことか、今まで先頭を走っていたつもりの親がショックを受け、自分の子=自分が否定されたような、いきなり弱者に突き落とされたような錯覚に陥る期間が必要です。

その時期の子どもは私から見ると本当に気の毒。自分が親を傷つけていることを百も承知でそれ以外できなくて、そうなっているのですから。「ごめん、僕、もう走れない。」「お父さんお願い、もう僕に期待しないで」「私ができない子でも好きでいてくれる?」この子たちの目に見えない叫びが聞こえる親御さんの子なら、大丈夫。

いつか自分の道を見つけたらまた元気に歩き出せます。

そんな事例をたくさんみて、わが子の分岐点にに立ち会います。幼児期から続けていたダンスをもう辞めてしまうのか、悩んでいる子。半年近く時間をあげました。「もったいないとは思う。」「でもやってもらうのじゃないから。」「自分で本当にやりたいと思ったらやりなさい。」

それに対して、「お金がないのでしょ?」「忙しくなるとしんどい」・・・数々の本音やいいわけが出てきました。それに答えてきました。

「お金はない。だからやってもらうことはできない。親の趣味じゃないから。でもあなたがやりたいと思うことにはなんとかお金は作りたいと思ってる。一生懸命やれないと思うならやめて欲しい。」

少し前にも書きましたが、親がいい学校にいって欲しくて、アスリートになって欲しくて、子どもを甘やかして「してもらう」状況になっていることがあるので、そこにしっかり線を引きます。親として子どもの自己実現に力を貸すけれど、親の自己実現ではないし、子どもが自分に責任を持って行動してもらう、そういう人になってもらうことが、教育の意味だから。

思春期に差し掛かり、悩んでいた彼は、自分でレオタードを準備して、スタジオに出かけていきました。あいにくの大雨。スタジオで姉と合流して一緒にレッスンを受け、夜の10時前に帰ってきました。

あまり多くは語りませんが、晴れ晴れした彼の表情を見て、一つ何かを越えた印象でした。

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