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2011年6月

グループプロセス

Images 今日はアトリエLM「グループプロセス」のエクセサイズ「バスは待ってくれない」を実施しました。ほとんとがいつも一緒のスタッフ仲間ということで、密度も高いアトリエになりましたね。

グループは成長します。家族でも職場でも。リーダーシップをとる人の意識も大きな影響を及ぼします。ふぁすのファシリテーションはリーダーにも、フォロワーにもなれる柔軟な人材を目指しているので、構成員の数だけリーダーシップもありますが、かならずしも仕切りとは限らないという発見がありました。

ワンマンでないリーダーですと、構成員が自由に発言ができるので、課題達成への促進的言動が頻出します。ただし、あまりにも馴れ合いに流れると課題達成能力が落ちてしまいます。三隅不二夫のPM理論を少しだけ説明しましたが、すでにふぁすのメンバーはおなじみ。SMAPをする時にも、ネモクラブでも、和やかな雰囲気を保ちつつ、話題がそれそうになると、話を元に戻そうとするシステマティックな行動が取れる人ばかりになりました。そこらへんがおばちゃんの集まりと違う、という良さなんですね。

これまで真面目一方だったスタッフからもたびたびジョークがもれ、行き詰まった場面で気分転換が図られていました。リラクゼーションが発想の源となることも、プシケーで学んでいるおかげでしょうか。

冬には同じ顔ぶれで鈴鹿市の人間関係トレーニング講座のファシリテーターとしてもデビューが決まっているふぁすスタッフ。自然意欲も高まります。

フィードバックの効果的な発し方など、これからも続けて学びを深めていきましょう。

「できる」と知っている

臨床発達心理の講習で、特別支援教育の第一人者東京学芸大の小池敏英先生の授業がありました。心理統計の基本、正規分布は常識ね、という話から始まって、前半重度の知的障害のお子さんを学習へつなげるステップの詳しいお話と、後半は教室にいる遅れのある生徒の早期発見対応の、5時間あまりの熱意あるお話。

読み書き障害の原因が眼にある場合があるというのも新しい知見でした。発達障害の子には微細運動(細かい動き)の苦手がよく見受けられますが、手先だけでなく、眼球の細かい動きが苦手で、教科書の文字を言葉のまとまりごとに追えないのだと言います。

そういう子には、まず単語を一まとまりに見分けるトレーニングをするのだそう。またイメージを写真などで見せてから読ませるとスムースに読めたりも。読めるという楽しさを身につけるために手助けをしている先生ご自身のVTRも印象的でした。

子どもとの関わりの姿そのものに、温かさと熱意が伺えます。そして講義の締めくくりが、「その子にできることを早く見つけてあげてください。そして『君はこういうことができるね。得意だね。』と言葉にして伝えてあげてください。「できるということがわかってもらえた。」という信頼感で子どもは伸びます。

そういう先生の姿勢に日ごろの支援を後押しされた嬉しさで一杯になりました。もちろん特別なニーズのある子に限ったことではないわけですね。誰もが同じ。でも自信のない子には、まず「できるということを知っている」とわかってもらうことほど、嬉しいことはないのでしょう。

私も知能検査を進める目的は、それです。「いろんな偏りがありそうですね。自分の力がわからないで困ってみえると思います。まず何が得意なのか見つけましょうよ。そうしたら苦手なこともはっきりわかります。どこまではできるのか、どこからは無理なのか、それがわかると親御さんも本人もすっきりします。」

そう進めて検査結果をお知らせすると、たいていは「ほっとした」「すっきりした」と言われます。必ず得意なことが見つけられるわけですから、そこから始めれば良いのですね。

君のできること、知ってるよ・・・支援者の心得第一条です、ね。

サリュ「続・ほめて育てるとは?」開催案内

土曜日に出先の携帯に子育て支援センターりんりんの所長さんから、子育て支援セミナーのお礼のお電話が入っていました。大好評でしたと温かいお言葉いただき、本当に良かったです。

学校の仕事が夜間に及ぶ週3日とふぁすの活動がある木曜日、SCも3校掛け持ちの中で、講演のスライドを作ったりレジュメを作るためには、どうしてもどこかで無理をしています。ふぁすの仲間がかなり実務を進めてくれるチームワークがなければできません。

今日打ち合わせした生涯学習課主催のセミナーでも、講師紹介には私のことでなく、ふぁすのスタッフを紹介してもらいたいというお願いを私からしました。

彼女らの熱意と機転が織り成す弾力のあるネットでふぁすは危なげなく、企画も支援も進んでいきます。かなりプロフェッショナル。

私が留守中も、フォローアップとなるサリュへの申し込みのメールに丁寧な返信をしてくれて、次に進んでいる実感。

そうそう、フォローアップ代わりの「サリュ」。7月14日箕田公民館にて10時から。託児はありませんが、お子さんお膝元で、この間のセミナーの話し合いの続きや、補足説明をしますよ。ふぁすのロビーともいえるサリュに気軽にお越しください。

一緒に学びあえる仲間になっていってくれたら嬉しいなあ。

メールアドレスはこちら.

再会を楽しみにしています。

脳内スカイツリー??

帰りの「のぞみ」なう。
思春期編でお話する子どもの発達の激変に認知的側面の特徴に触れましたが、今回はそこに障害を抱える人の支援について学びました。子どもに関わらず、大人にとっても社会生活の上で欠かせない記憶や思考、感情と並び、最近は情動と認知の心理学が進んでいます。

耳新しく、目からウロコの話ばかりを最新の研究の第一人者から直に伺うことができました。先週のワーキングメモリーと一緒に自分で整理してお話できるようにしたいと思います。

Sn3f0083_2 会場の文京学院大学からは東京大学農学部の校舎ごしに建設中の東京スカイツリーが雲の中に浮かんでいるのですが、携帯カメラには写りません。
人の視覚能力は脳内で補足して見るから、見えるのだという典型的なエピソード。

でも富士山はどうやっても見えないけど?と悩んでいるうちに名古屋に到着です。

また新しい気持ちでお仕事にふぁすに頑張ります。帰宅したら写真もアップしよっと。あなたには見えますか?スカイツリー。

お勉強しに

朝6時45分山手線上野なう。先週は神戸でしたが、今週は東京。臨床発達心理の15時間講習に夜行高速バスで上京しました。お天気良いです。まだあんまり暑くない。
品川でバス降りて駒込までのんびり山手線半周します。乗り換え案内の「日暮里・舎人ライナー(にっぽりとねりらいなー)」の言葉の響きが面白いなぁ。車内広告の「赤ちゃん肌脱毛3800円」だって。どこを?どうして?
おのぼりさん、頭をひねっているうちに着いちゃいました。
うーん、面白いな。都会。
今日勉強するのは「認知」またアトリエで新しいネタお話するのでお楽しみに。
まず朝ごはん食べなくちゃ。

「甘え」と「甘やかし」

Ericson 昨日の講演でやはり「エリクソンの段階的発達」をもっと知りたいというリクエストが出ていた。スライドを探して乳幼児以外の部分が書いてある表を投影している写真が残っていた。

Photo 現場で支援・相談活動をしていて、様々な心理学的根拠を使うが、一番重要なのは、エリクソンとマズローではないかと度々思う。

今朝家事をしてから、どうしても朝食の必要な子のお弁当を作っていて、「甘やかすからいけない」と言う反論者の意見を、なぜ自分が取り入れないかを考えていたが、やはりエリクソンの表に突き当たる。昨日の講演でも「甘え」と「甘やかし」の違いを尋ねられたが、見る人によって違うということも事実だ。与える者が与える相手のためにすることと、与える者が自分のためにすることの違いがある。生きていくために必要な心のケアとして、甘えさせてあげることと、面倒だからいいなりになることの違いだ。自信をもってこの判断をしていれば、表面に見える行動が問題ではないということになる。

臨床心理学でも広く使われているエリクソンの発達段階。人はストレスによって心理的に防衛状態に陥ると「退行」という一つ前のステージに戻るシステムがある。その状態はあたかも乳幼児のようだ。心理支援では、その人がどの段階まで退行したかを見極めてそこから「心の育てなおし」をする。

私はただ世話をする。基本的信頼感を積み上げるために。言うことを聞かせたいからという目的と方法が転倒したら、絶対彼らは信頼を寄せないことを知っているから、私の言うことを聞かせたくてしているのではない。

自主性・自律性を教える教師は学校にたくさんいる。支援室は、マズローのいう、「安心・安全」の場と次の「所属の欲求」を満たせば十分だ。

私が裏切らないことが先なのだ。結果はあとからついてくる。物理的限界はある。そのなかでベストを尽くすこと・・・またそれは支援の話ではなく「私自身」の問題に返ってくる。

支援・相談という仕事は、そういう自分を見つめる仕事に他ならない。

第3回子育て支援セミナー開催

048 第3回子育て支援セミナー無事盛会のうちに終了しました。参加者27名。託児は別室が15名、同室が9名という大所帯でしたが、別室託児は保育士の先生方にお願いして、同室では1歳未満の赤ちゃんも機嫌よくママと一緒にお話の時間を過ごしてくれたので、皆さん真剣に学ぶ時間が持てたかと思います。

064 真面目で熱心な方ばかりで、鋭い質問にはファシリテーターもたじたじ・・・。反省会でますます勉強せねばと参加者の熱意に感心する声が出ていました。

多くの参加者がすっきりした気持ちで帰ってもらいたくて、グループミーティングの時間を多めに取りましたが、聞けば聞くほど向学心が出てくる「関係発達」

7月14日にはサリュで続きをやりましょうというお知らせも出します。よろしければ、またお会いしましょ。

065 会場でリピーターで顔なじみの方や、「ブログ見てます」と声を掛けていただけ、本当に嬉しかったです。ふぁすのスタッフは全員が一つ一つの講座、一人ひとりの出会いを大事に真面目員向かい合っています。一人の人とつながる輪が次々とじわじわと広がって、鈴鹿スタンダードを形成していくのを、今回のセミナーの意識の高さで実感しました。

セミナーの参加者はファシリテーター候補生。ぜひ学びを深めて一緒に活動しましょう。お待ちしています。

わいわいキャンプⅥ募集開始

Dsc_5185 今年も蒸し暑くなってくると、準備が始まります。

写真は去年のテント設営のもの。見てください。女の子ばかりで手際よく作ってます。ネモクラブがジュニアリーダーとして、小さい子や初めての子にも仲良く声を掛けてくれますよ。

「わいわいキャンプⅥ」はふぁすの会員特典の最高峰。とっても暑い季節にとっても熱い思い出作り。毎年スタッフのネモクラブもへとへとですが、それでも子どもたちの興奮した瞳が忘れられずに続いてきました。

心理発達の通過儀式として「社会教育情報」にも掲載されたネモクラブ渾身のイベント「勇者の儀式」もありますよ。今年はどんなアトラクションになるのか、わくわくどきどき。

Dsc_5193 デーキャンプ型、夜のイベントまで、宿泊施設利用、テント宿泊など、家族に合わせて無理のない野外体験ができるふぁすの「わいわいキャンプⅥ」なら、腰の重いお父さんも元気をもてあますちびっ子も安心で安全に体験できます。

仲間も増えて家族の話題が広がります。一緒に豪快に遊びましょう。

いよいよ第一次募集開始です。

Bottom Up

今週木曜日はアトリエの鈴鹿市版「子育て支援セミナー」です。大勢の応募をいただいたらしく、りんりんの所長さん、嬉しい悲鳴を上げながら、四苦八苦してできるだけ希望者全員に聞いていただこうと頑張ってくださってました。

今回お会いできない方がいたら申し訳ありません。追加開催のアイデアも出たのですが、候補となる秋は、社会教育研究大会のシーズン。

平成25年の全国大会三重開催が正式決定して、もう準備段階に入っており、他の地方の研究大会との行き来が忙しくなるようです。(もっとも私は今年度で任期が終わるので、全国大会三重大会にはお手伝いできないのですが)

社会教育のあり方について県に意見を言うというとても荷の重い会議で、熱意だけで発言ができるとしたら、それは地元のセミナーや支援活動を通して現状を細かく知っているからだと考えてます。

「募集すれば定員を超える関心の高さ、誰だって虐待したくてするわけじゃないんだ・・・誰だって自信もないし、手を伸ばして何か機会を待ってるんだ」というような意見を言えるわけです。

そうした仲間との実践や研修のお陰で、10月の東海北陸社会教育研究大会の二日目分科会では、「家庭教育分野」の発表の助言者として役務者に就く事になりました。

「私がですか?」と尋ねると事務局「はい、事務局でそう認めましたのでお願いします。」・・・認めていただいたんですね。ふぁすってすごい。じゃあ、みんなの頑張りを東海北陸レベルでお伝えしてきましょ。ということに。

まずは今週木曜日の子育て支援セミナー「ほめて育てるって?」

?が着いているのは、「どういうこと?」という「?」です。最近、ほめて育てる=子どものわがままのいいなりになる、と勘違いされてる親御さんも多いようなので。同じような事象が小学生中学生でも起きていて、保護者が叱ると虐待か?とトーンダウンしている問題もちらほら。

ここはびしーっと、びしーっと、と言いつつ、ビシッと叱れない保護者と教師?また逆にキレてすぐに子どもを殴る親・・・あのね、低い声でもビシッと叱れるんだけどなあ。小さい子には大きい声がいい時も。その理由はセミナーでお話しましょう。

岐阜大会・・・高山だって。みんなで行ったら楽しいのだけど・・・。お仕事でしたcoldsweats01

ワーキングメモリー?

110619_120301 目の前に神戸タワーとモザイク(ショッピングモール)!でも今日はお勉強、とばかりに、神戸産業振興センターでWISC-Ⅳの「解釈」講習会、参加しました。昨日のお話ですが。

今年一月に販売開始した知能検査WISC-Ⅲの改定版です。Ⅲとの相違点が一番気に掛かります。

これまでの群指数という考え方が少し変わったようです。そしてクローズアップされたのが「ワーキングメモリー」

あんまりお話できないのが残念ですが、学習障害や広汎性発達障害の見立てに大きなポイントになるのがワーキングメモリーなので、これがはっきり指標化されるとどんな困難があるかをピンポイントで指摘できることになります。

ⅢバージョンのスコアをⅣバージョンで見直すこともできそうです。検査自体は追加という感じで選ぶことができますから、Ⅲの結果の解釈のしなおしとして今回の講習はそのまま早速役に立ちそう。

帰宅して今日、早速仕事でⅢ版のスコアを持って来室された生徒保護者と一緒に見立てを。ふむふむ、確かに、視覚的にも聴覚的にもワーキングメモリーが弱いなあ・・・と。

「ワーキングメモリー」って、「お仕事の思い出」じゃないんですよん。

学びの気分で

今6時50分大阪向きの特急に乗りました。
これから久しぶりのお勉強に向かうところ。昨夜はSWAT打ち泡せ会で何故だか自衛隊ネタで盛り上がっていたなぁ…。序列のはっきりした自衛隊と、異業種社会の集まりであるネモクラブの相違点と類似点について、ヒエラルキーとステイタスの言葉を当てはめて考えてみたりしてます。
性差におけるセクシャリティとジェンダーも少し似てるが異なる概念。
キャラクターとパーソナリティ、個性化と社会化が日本で対立語になってしまう理由など、とりとめなく考える、なかなか貴重な時間になりそう。日々対応を考える機会が多く、一歩下がってじっくり考えることが減ってたと反省。
毎日の忙しさをまた言い訳にしてたかな。

そうそうフランスでは大学卒業認定試験バカロレアで、哲学論文が必携と聞きました。理工系でも同じで、四時間あまりかかって、「言語は思考を破壊するか」のような命題を根拠付きで答える作文があるのですって。もちろん数式も化学式もマークも言語と言えるから、思考は可能。その言語を用いて何をするのか、なんのために用いるのか、考える時間を学生に求める国柄は立派。今の日本人に欠けてる姿勢かと。
ん~、でも私もまだアルコール残ってるのかな…理屈っぽすぎ?

集団における個の対応

若い先生から相談を受けました。はみだし傾向の生徒を抱え、その子のためになんとかクラスへ入れていこうと考えている自分は、クラスの生徒たちにとって公平ではないという矛盾に当たるというような内容でした。

集団のクラスを預かる担任教員にとって、生徒全員への公平性は大切です。個への対応というと聞こえは良いが、それはひいき・差別でクラスの中に不公平を生むのではないかという悩みを抱える先生は真面目な優れた教師です。

私はこんな風に答えました。

はみだした子を入れていこうとする先生の姿勢は間違ってませんよ。もしクラスの子どもたちに不公平と思うならば、クラスの一人ひとりに同じように気持ちを向ければよいことです。子だくさんなお母さんと同じですもの。今支援室に20人いますけど、一人ひとり課題が違うので、関わり方は違いますけど、みんなかわいいです。子どもが一人と三人では、かけられるお金と時間は確かに同じじゃないのですが、愛情は3倍もてますから、私は自分が動くことでそれを示しています。クラスの子どもたちにも一斉に同じにすることが公平なのではなく、一人ひとりに必要なことを考えて関わってあげることができれば、みんな大事にされてると感じてくれるはずです。

同じ日の午後、今度は団体の部活動の中で気がかりなタイプの子をどう入れていくかという相談を先生から受けたときにも、やはり同じような質問をされて、同じようにお答えしました。勝敗を競うような部活では、ともするとそういう子は足をひっぱる存在として、疎外されがちなのも事実。入れていきたいと願う先生は立派ですが、どう入れていくのか、一緒にあれこれ考えたのですが、そのうちに、上のような話に触れていきました。

先生にとっての公平性は全員に同じ教育をすることなのでしょうか?一人ひとり違うのに?一人ひとりのニーズに合わせた教育をすることは、38人のクラスでは38の仕事をしなければならず、大変なのかもしれません。

支援室で、学年も進度も違う5名くらいの生徒を教えることになっている「適応」担当の先生たちは、担当教科でもいわゆる「寺子屋」式。やってみるとそのノウハウが一般クラスでも使えると、おっしゃる方もみえます。

兄妹そろえて宿題を見るような母親なら普通のことですが、それも5人以上になるとなかなか力がいるこでしょう。だからこそ教育者としての腕が鳴ると感じてもらえると、子どもにも教師にも良いことなのですが。

部活の顧問の先生は、「気がかりさんタイプ」の指導に実ははまり始めています。

例の「口の細い瓶」の魅力にはまってしまい、どうやって入れるか、日々楽しく悩んでくれている様子。

すべての先生が口の細い瓶に入れる楽しさにはまってくれたら、クラスの一人ひとりが生き生きとして、活気と魅力にあふれた場所になるでしょう。

SCとして学校現場にそんな風を持ち込めそうな予感に、嬉しくなりました。柔軟で元気のある若い先生方にぜひ頑張っていただきたいなあと願います。でもこんな話題が増えてきたのは、支援室立ち上げの際に、「一人の生徒になぜそんな特別なことをしなければいけないのか」という疑問があがり、きっぱりと「必要だから」と応えてくださった管理職の意識を反映したものに他なりません。学校は組織。組織の長の意識は大事です。

SMAP支援活動の振り返り

昨日はふぁすのアトリエアドバンスとしてSMAP支援研修会を行いました。昨年の9月開室した中学校の支援室システム。不登校傾向のおとなしい子だけでなく、居場所を家庭に持てない非行系の生徒も預かることになり、ちょうど一年前の今頃から夏中をかけて準備をしての開室でしたが、いざ始まると生徒の数が増える一方で、一日おきとはいえ、関わりに追われるように流れてきました。

一旦来室すると、誰もが自分のペースで通ってくるようになる支援室は、どの子も「居心地がいい」と言います。部屋の作りだけでなく、在室する支援ボランティアスタッフの、「関わり」を求めて、生徒達が集まってくることが確かめられました。

開室前からずっとある程度定期的に研修を重ねて、生徒の対応や支援員自身の整理をしてきました。

何も理由がない子はいません。本人の資質か家庭の環境か、いくつかが積み重なって学齢期に集団での教育活動が苦しくなる生徒達。多くは不登校という形をとって学校に姿を見せなかったけれど、彼らのペースを考えて関われば、学校に本当は来たいものなのだ、ということがわかりました。

発達障害、知的障害、人格障害・・・名前をつけて分類することはどんな心理士にもできますが、本当に最後まで関わることになるのは担任や生徒指導、相談担当の先生です。「見立てはわかったから、どうしたら善いか教えてほしい」親も現場の先生も口をそろえて言います。それに具体的に応える「モデル支援」として実際にやって見せているのが、現在の支援室。もちろん集団教育基本の学校のなかでは限界があるのですが。

なっきーの分身、と紹介されて頑張ってくれているスタッフの優しさと強さを心から感謝・尊敬します。

必ず自分の家庭に返ってくる学びがある、ということでボランティア研修としての支援現場をふぁすは受け持つことになったのですが、中には教師や親が「目の前に居て欲しくない」と感じてしまうほど関係性に障害を抱える生徒がいるのが事実です。

差別ではなく、「こういう生き物なのだ」と理解しなければこちらが傷つけられる、という対象と関わることは、プロしか無理です。

お金をもらう、という意味のプロではなく、「人と関わる」プロ、という意味で、SMAP支援員はプロフェッショナルな仕事をしているのだと最近考えるようになりました。

一方でその責任者である私は、支援員を守るのが義務です。

ただ戦うのではなく、私自身が先頭に立って関わり、(一番損をしているであろう、哀れな)子どもとの温かい関係を築かなければと、自分を厳しく戒めているところです。

正念場だなあと実感しています。

地域で守り育てる

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昨夜はSC勤務している学校のPTA家庭教育学級にお招きいただき、「思春期の子どもへの対応」という講演をしました。お子さんが始めて中学生になるという家庭の参加者が多く、子どもの思春期の関わり方の関心の高さを実感しました。

家族との関係と本人の心身の変化の関数として現れる問題行動も、仕組みを理解すると安心して見守ったり、また逆に叱ることができるようになります。考えてみたら乳幼児の時もそうだった・・・と思い出していただけたことでしょう。

Slide乳幼児期よりも家庭環境の変化が大きくなっているために、更に複雑になっているので、その影響もお話をしました。中には事実上両親がない、という中学生もこのごろは多いのだということで、実践の支援室の生徒の背景を理解してもらい、「誰が一人でも親身に話を聞くことができれば、最悪は防げる」と訴えました。わが子だけではなく、地域みんなで子どもを育てましょうと言うと、参加者の皆さんは力強くうなずいてくださり、とても嬉しかったです。

教員・保護者の一部の方にでも地道に伝える努力を続けていかなければ、と改めて思いました。子どもに罪はないのですから。

誰もが人事ではないと考えて向かい合う姿勢ができれば、一番です。

子育て支援機関の連携

昨年度は、映画「葦牙」上映委員会と「子どもの権利フォーラム」に参加させていただき、お世話になった「こどもサポート鈴鹿」というNPO法人があります。

観劇や野外活動を通して地域の子育ち支援をなさっており、鈴鹿市のファミリーサポート事業を運営なさっている老舗のNPO法人です。

いきなりリンクを貼らせていただいてもご迷惑ではないと思いますので、関心のある方はこちらへ。

昨夜は子サポの理事長嶋さんと鈴鹿の子育て支援における連携会議のあり方について、2時間近く電話で語ってしまいました。子育て・子育ち・・・支援か予防か、次世代の子どもに手を差し伸べるべきか、親を教育すべきか・・・。そのどれもが大事で、同時に必要なのだというところでまったく同調しつつも、それぞれに視点や力点の違う民間の子どもに関わる団体と、行政各機関のつながりをどう保っていくのか、希望と期待を胸に、語り合いを続けていければ素晴らしいと感じました。

それぞれに違うと思うから別の活動をしてはいるのですから、前提となる常識やセンスが異なり、言葉の意味の捉え違いなんてこともあるのですね。それは行政の方々との打ち合わせでも感じます。

嶋さんはふっくらと明るい人生の先輩。永くリーダーを努めてこられた人望もあり、いろんなお話を伺いたいと思いつつ、互いに多忙を究め、ゆっくりお話する機会もないまま、同じ志を持つと信じて呼びかけに応えて会議に名を連ねることになりました。

建前でなく、本音で語り合う場所ができるのかなと楽しみです。

地域が抱える子どもをとりまく課題について、行政機関と民間団体が有志で集まり話し合う会議が続いていきます。私事や仕事、ふぁす本体の活動に取り紛れご無沙汰が続いていましたが、また頑張って出席させていただきたいと思います。

セミナー準備中

来週22日は鈴鹿市子育て支援課主催のセミナーがあります。ただいま、スライド制作中です。ちょっとだけ、スライドのイメージをお見せしましょうか?

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ポップでしょ?今回は

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という素材サイトさんのイメージをお借りして、

Iu_2 こんなポップなデザインでスライドを飾ろうと張り切っています。内容ももちろん新しいスライドです。

参加者もスタッフも、お話をする私自身も楽しく進めたいと思います。どんな絵柄が飛び出すのか、どんなお話が出てくるのか、そして参加者の皆さんからどんな意見や質問が聞けるのか、今からわくわくしています。

みんなで楽しくも充実した2時間にしましょうね。託児でママと離れても、きっと意味のある時間となってお子さんとの生活にお返しできること請け合い!

相談びっしりのSC生活の合間を縫って一枚一枚心をこめてデザインします。お楽しみに!

三社連総会

今日は三重県社会教育委員連絡協議会総会でした。三重県社会教育委員の任期も今年で満期の8年目に突入。連絡協議会の副会長も4年目になります。やっと仕組みが理解できて、これから力が出せるかもという頃には満期というのは残念ですが、いつも総会に出席される委員や事務局の人たちを見て学ぶことばかり。

やはり学校外の教育活動を支えてきた方々、礼儀作法や発言のスマートさ、ユーモアなど、ぜひ自分も身に着けたいことが多いのです。

議事進行や永年者表彰など、ありふれた儀式と言えばそうですが、昔は意味を感じなかった議会や儀式の重みや意義を理解するようになりました。一つ一つに節目をつけて確認している作業は多くの人が集まる場所では大事なのだと考えを変えました。

東日本大震災の話題も、紋切り型で登場するのではなく、それぞれの方がご自身で考えられたことをお話に盛り込まれ、さすが社会教育者と関心するばかり。事務局のI氏でさえも、提案事項の説明のなかに、震災への取り組みを上げられ、

「全国の担当者の集まりの中で、震災への配慮が足りない自分に気づいた。もっと積極的に具体的に何かしなければと思った。支援は自分を差し置いてすべきだ。」と語られ、お役人とは思えない熱意に感銘を受けました。

学校支援に身をおいている自分は「支援は自分を差し置いてするもの」と日々実感しているけれど、まさか事務局の役人にそれほどの熱意があるとは。しかし彼がいるからこそ、今三重の社会教育は大きく変化成長を遂げているのだと納得できました。素晴らしいことではありませんか?

2年前の東海北陸研究大会を準備から企画した彼はそのときにも「夢・アイデア」という言葉をテーマに入れたいと説明をしてくれました。お堅い教育委員会ではあるけれど、夢やアイデアを大切にし、支援を自分を差し置いてしようと言える事務局ならば、社会教育の未来は明るいですね。

ベテランの先輩方も、同じ道をたどってこられた方々ばかり。学ぶことが非常に多いです。

細かいエピソードですが、表彰式が終わり議会に切り替わる舞台の装置変換を一人でしている副室長さんに手を貸して、自ら立たれて椅子を運んでおられた前会長。日本人の和の心や仁の精神をお持ちの方についてお仕事をするのは本当に楽しいです。

ふぁすでもそういうお手本をリーダーの自分が示せるようになりたいと願っています。素敵なおじ様のソサエティですよ。三社連。

登校しぶり、増える季節?

GWが過ぎて蒸し暑くなる頃に、登校渋りが増えます。それでブログの検索ワード「登校しぶり」でヒットしての来場者が増えるのもこの時期。

登校しぶりをどう解決するかというのは、実は簡単ではないんです。体質みたいなもので、不安が先に立ってしまう感受性の高い子の資質が招く言動ですから、その不安を解消しなければ消えません。

広場恐怖やパニック発作というような神経症状も、こういう体質と無縁ではないです。心理士たちは、「行動療法」「認知療法」という方法を知っていて、本人が「どきどき」してくる現象そのものを消し去る「消去」という作業や、大丈夫だったという実感を強める「強化」という過程を確認して不安をなくして行きます。

でも先案じを口先だけで説得するのは無理。家庭でもどんな場面が心配なのか、聞いてあげ、どうしたら解決できるか一緒に考えてあげてください。

ありがちなのは、家族が学校へ連絡して解決してしまう「過保護」。これではいつまで経ってもこの子が自分で解決する力がつきません。対極にあるのが「あなたがだめなのよ」と追い詰める親。それどころか親が先に浮き足立って「大丈夫?大丈夫?」と子どもの不安をあおる発言をする親。子どもは自分だけでも一杯一杯なのに、親は「まあ、見ててよ。大丈夫」って子どもに言わせたいのでしょうか?そんなの無理無理!

微熱なんかも判断難しいですね。我が家の対応の例をお伝えしましょうか?朝36.9℃とかだったら、お休みさせますか?中学生ともなるとなかなか欠席できませんね。そういう時は「具合が悪くなったら保健室へ行きなさい。熱があがっていたら迎えに行くから。」と送り出します。それで熱があがったと呼び出されることはまずありません。活動が始まれば集中でき、インフルエンザでもなければ多少の熱でも子どもは下校まで耐えられます。

まず親がどっしり構えて、「何か起きたらいつでも動く」体制はとりつつ、子どもにまずは任せること。子どもには解決する力が本来備わっているのを信じてあげてください。

登校しぶり・・・大人だって蒸し暑かったり急に涼しくなれば体だるいです。

「そーだねー。だるいねー。お休みにはゆっくりだらだらしようねー。行ってらっしゃい。」

鈴鹿市セミナー

昨日はスタッフのゆーみんとカオルさんとともに、市役所の生涯学習課にお邪魔しました。昨年度末に急遽開催となった「親なび」が好評であったようで、本年度も企画を進めています。

正式な案内は鈴鹿市報でご覧いただくとして、今年は生涯学習課ならではの一発ものでない内容の濃い研修にしたいと、役所の担当者もスタッフも熱心に話し合いを進めています。

鈴鹿市にいただくお仕事が増えつつあります。昨年度から、ふぁすとしては、子育て支援課の「子育て支援セミナー」と生涯学習課の「親なび」を乳幼児期から思春期オーバー、つまり子どもと過ごす自分自身世代までの学びのシリーズとしてふぁすオリジナル講座「ママゼミ」をベースに開催してもらっています。

今年は更に、ジェフリーすずかから、人間関係トレーニングのリクエストをいただきました!ママゼミではなく、ふぁすがずっと自分達のファシリテーションの研修としてアトリエで開催してきた人間関係トレーニングを、鈴鹿市主催として開催するということです。

お師匠にあたる、南山大学津村教授と星野名誉教授の了解を頂いたうえでの人間関係トレーニング。スタッフに私と同じ人間関係科の同窓生で後輩に当たるもーちゃんがいてくれるので、心強い限りで、鈴鹿では本格的な体験学習の場にしたいと張り切っています。

もちろんSCとしては今年も鈴鹿市教育研究所主催の教職員研修にもお声がけいただき、「教育相談の最新の課題」といった内容の講演を依頼されています。親なびが3回コースで、ジェフリーも2回の連続講座。スライドや資料作りに時間をかけなければならないのは、なかなかのプレッシャーですが、スタッフの面々の明るい笑顔に支えられ、一人じゃないから続けて行けるふぁすの強みを改めてかみ締めています。

スタッフの一人ひとりが皆真剣で前向きだから、学生のように純粋にぶつかりあうこともありますし、自分を卑下して落ち込む人もあったりしますが、そこに居続けることこそが学びと誰もが信じてなっきーについて来てくれています。「なっきーさんの学校」とお笑いになるSMAP支援の中学校の校長先生も、アトリエで毎週学びを深めているふぁすのスタッフの質の高さを認めてくださっているのです。

鈴鹿市の主催になると多くの人が安心して参加くださることでしょう。公的機関の主催ですから。費用も無料のうえに託児もあります。体験コースとしては理想的。でも面倒な人間関係に身を置き、もまれることで、主婦が陥りがちな「狭い見識」を壊して自分を押し広げる柔軟さを見につける、メンバーやスタッフのアトリエはやはり特別な場。

広く多くの人に紹介できる市のセミナーと、深く濃く追究していくアトリエ。

どれも二つと同じ出会いはありません。大事にしましょう!

絵本フォーラム

もう何回目になるのでしょうか。年に2回開催する年もあったので、通算6~7回にはなると思いますが、今年も開催します。絵本フォーラム。今回は「絵本なんでも」というトーク会になると、ファシリテーターのいっちゃんからお知らせがありました。

東日本大震災支援プロジェクトとして集めてもらった絵本は170冊にもなりました。改めてふぁすレターでご報告は申し上げますが、多くの皆さんにお手間を掛けていただいたお陰で、無事届けることができたそうです。

被災者の子ども達が、誰に読み聞かせてもらうのかはわかりません。それでもないよりある方がよいもの、それが支援の意味でしょうから、きっと何か明るい笑顔の元となると信じつつ、こちらでも絵本について、あれこれおしゃべりしましょう。紹介しあいましょうという主旨ですので、お気楽にご参加ください。

読み聞かせ技術交換にもなるのかな?ちょっと楽しみですね。

6月9日10時~箕田公民館にて。

緑の風景

110606_090202 田んぼを渡る風がいつもさわやかなので、今日は車を停めて写真を撮ってみました。犬をつれて田んぼのお世話をしにくるおじいさんも、「おはよう」と声をかける、鈴鹿川の土手も遠くに見える丘も、一面緑。とてもすがすがしいですよ。

面接記録を整理していたら、労務の方が生徒の電話を取ってました。支援室の生徒です。「どうしよう。寝坊してしまった・・・。」今は家庭訪問期間で生徒は3限授業で間もなく下校時間。「学校行きたかったのに・・・」とパニックの彼女をなだめて、「お散歩になってもいいから、学校おいでよ。先生待ってるよ。」安心した彼女は電話を切りました。

こんなさわやかな田んぼ道、歩くだけで精神衛生上奨励プログラムと言いたいですね。

「学校に行きたい」って素晴らしい言葉だなあ。ただいま不登校撲滅キャンペーン中?!

精神発達の熟成

心理学という分野は近い将来なくなるのではないかといわれた時期がある。精神医学が分子レベルに発達し、脳認知科学がデータを積み上げてきたので、見えない「こころ」がかなり可視化されるようになってきた。

画像で脳の電気的活動が見えるようになったのは、みなさんご存知だろう。刺激によって脳の活性化する部分が見えるようになって、体内の分子成分の変化を測定できるようになったので、「怒っている状態」「喜んでいる状態」に応じた身体の状態がわかるようになったということだ。

「思う」という作業も「考える」「記憶する」「感じる」などの細分化された脳の作業のまとまり、と整理されてきた。それはコンピュータロジックの発展とともに、人の精神活動が解析されてきたことで進んだといわれる。

それでは人には心はないのか?と論議される。

決してそうではないだろう。私たちはそれを知ったとしても、相変わらず「心が痛み」「嬉しい・悲しいと思う」という自分はなくなりはしない。

それを統括する前頭葉の存在を知ったからと言って、「今考えているのは前頭葉だ」と自覚したりしない。体全体で「胸を痛め」「涙を流す」ことは変わらない。

しかし、最近ふと自分の感情の波が激しいと気づいた。時刻や気象条件、身体状況に影響される。猛烈に腹が立つときやわけも無く不安になるとき、体調がよく機嫌が良いとき、という変化を体感すると、「感情ってあてにならないかも」と考える。

腹が立ってもそれは一時的なものかもしれない。もう少し待ってから発言しよう、と控えていると、その感情を忘れてしまうこともある。これを昔から「熟慮」と日本人は呼んだのかとこうした感情モニターが加齢による精神的発達のお陰とわかる。

前頭葉はまだ、発達を続けてるらしい。発達というか熟成というか。

それで結論を急がなくなると同時に、的確な判断を下せるようになるらしい。経験だけでなく、熟慮のなせる業と言うべきか。

人の精神発達はまだまだ興味深い。

学校運営協議会

SMAP支援をしている学校の「学校運営協議会」の委員に委嘱されて、本年度の会議に参加した。保護司や補導員、主任児童委員さんら、生徒の問題を見守る方や、PTAや自治会という地域の長老からなる会議で、学校として抱える課題を地域ぐるみで考える組織がH16年度から立ち上がったという、その会議にSCとして、また支援室の運営企画者として参加させてもらったらしい。

学校の地域特性から産まれる課題を知り尽くした委員にとって、SMAP支援の対象者はいずれも名前を聞いたことのある生徒ばかりであろうと紹介する。彼らが警察や青少年課とのやりとりに浮かんでいたことを考えると、現在毎日登校して過ごしていることは喜ばしいことだと理解していただく。

単に部屋に入れているだけでなく、一人ひとりに個別の支援計画を立ててそれに基づいた支援を行っていると説明をすると安心していただけた。本人の特性以外の家庭環境の要因を知り尽くしている人たちにとっては、「生徒よりもまずその親」と頭を痛めておられる。それは社会教育委員の会議でも出ていた。社会教育委員は自治会長やPTA会長などを歴任された市町の代表なので同じ職種の人たちだ。

SMAP支援員の親世代の長老たちから見たら、我々支援員とて目の痛いところが多々あろうというような世代。親子で反発してくる現代の家庭に、一昔前の正論は通じない。説教してもせせら笑われているという。

多様な価値観が横行する現代社会では、常識は通用しない。それでも彼らと心を通じ合わせる何かがあり、SMAPはそれを知っている。それを言葉で説明するのは難しいが、敢えて言えば「ぬくもり」かなと思う。

コンビニでおにぎりなどいくらでも買える。親もお金はくれるだろう。でも彼らが求めるのは朝から握ってきた、まだほの温かいおにぎりなんだろうと思う。

お茶だって自分でいれて飲めばよいと思うだろうが、入れてもらったお茶が欲しいのだ。「お茶ちょうだい」「はい、どうぞ」という関わりに飢えた子どもたちだ。

今も昔もたまり場がある。なぜ溜まるかと言うと、そこに行けば何か食べられ温かい会話があるからだと、私は考えた。しかしリスクもある溜まり場だから、私は自らがその溜まり場になろうと思ったわけだ。

「ここにおいで。ここなら悪い仲間から切れるよ。携帯は取り上げられてるって言って、出なければいい。」

そう勧めたら、考えてうなずいていた。溜まり場を散らすだけでは意味がないとその「場」の意味を利用したのが、現在の支援室というわけだ。

残念ながらそこから教室に戻れることは少ないのだが、少なくとも外で悪い仲間に引きずられることはなく、教員や支援員と良質な世間話や、ちょい悪なふざけ話をして、中学生として落ち着いていく彼らを見ていれば、見守り関係者も安心してくださるわけだ。

おそらくこの方法は広がっていくだろう。ノウハウが構築されつつある。

ただしSMAP支援員やふぁすのメンバーは、この取り組みが実は私が携わっている社会教育委員の「学校支援」の取り組みであるということ、つまり大元で協議している側の人間だということを知っている。そう三重県社会教育委員の仕事の末端現場なのだ。

SCとふぁすと社会教育委員の3つのわらじが、しっかりつながったわけだ。学校・家庭・地域・・・でしょ?

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