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生の喜び

こんばんは。いちです。

「オレ、生まれてきて、よかった」
4月で小学2年生になった、息子の言葉。

子育てをするその先に、確かなものなんて、何もなくて。
不安な気持ちに蓋をするための答えが、すぐにでも欲しくて。
そんな風に必死でもがいてきた。

必死に誰かの言葉にしがみついても、新しい不安が次から次へと浮かんでは消え、浮かんでは消え、その繰り返しだった。

それでも、もしも子どもが「産んでくれてありがとう」なんて、いつかそんな風に言ってくれたなら、
親としては合格もらった気分になれる様な気がして、
他所のお子さんのそんな話を聞く度に、羨ましいと思っていた。
しかしガサツな我が子に、不出来な親の私。
そんな日が来るとも思えずに…。

そうして期待半分、あきらめ半分で過ごす私に、言葉のプレゼントは突然降ってきたのだ。

「オレ、生まれてきて、よかった」

「産んでくれてありがとう」じゃなかったね。
でも、今の私には充分過ぎる、それよりももっと、素敵な言葉に聞こえた。
あなたは今を生きていて、そして今まさにこの時に、喜びを感じているんだということが、わかったから。
有り余るほどのエネルギーに溢れていて、ここぞという時にさえ、抑えることすら大変な程に。


以前参加した、とある親の勉強会で、「子育てにおいて心掛けていることは?」の質問に対し、一日一日に精一杯で、心掛けていることなんて改めて思いつきもしなかった私は、
「せめて最低ラインを踏まないこと。『あんたなんか産まなきゃ良かった』とか、『居なければいいのに』とか、その子の存在を否定することだけは言わないように…」
情けないけれど、咄嗟に出たのはそんな答えだった。
その場に居合わせた人達の表情を見て、すぐに私は「しまった!」と思った。
場違いなことを、言ったのだと思う。
ほとんどの人は、我が家がどれだけひどい家庭環境なのかと、引いたのではないかと思うし、最低ラインでしか、子育てできていない家、と思ったかな。
でも実際に、そうだった。
子育ては私にとっては壮絶で、「虐待」の文字とはいつも隣合わせだった。

あの勉強会から日も経って、何度もあの時の答え、私が心掛けたいと思うことは何のか?を問いかけてみた。
でも何度考えてもやはり、私の答えは同じだった。
「せめてこの子たちの、生きる希望を踏みにじまないように」
それしかない。

自らを殺すことを選ぶ子の中には、「希望のなさ」が要因の一つになることもあり得る、という話を聞いたことがある。

息子の言葉を信じるのなら、今は多分、出来ているのだろう、希望を持たせてあげること。
それが単純に嬉しいのだ、今だけは。


この春に息子は、またひとつ大きくなった。
当然のことながら、去年から比べて一年しか経っていないのだが、息子の成長、環境の変化によって、私には見えない部分がどんどん増えてくる。

息子はこの先、多感な時期を迎える。ーーー男の子の思春期は、女親の私にとっては戸惑いの連続だろう。
年を重ねて大人になって、様々な経験をするだろう。ーーーそこから先は、自分の足で歩いて行ってもらうしかない。
そうしてやがて迎える最期の時にーーーここまで来たら、今の私にはもう、窺い知ることのできない領域だーーーやはり息子は言うだろうか、その言葉を。

願わくば、彼のその希望が、最期の時まで続きますように。
あきらめそうな時でも、「生まれてきてよかった」
くじけそうな時でも、「生まれてきてよかった」

そして希望を育てたいと願うわたし自身もまた、希望を持って言えるだろうか、最期の時に。

「生まれてきて、よかった」と。
そういう生き方をしているだろうか。

息子の歩む先にも、私の進む先にも、
確かなものなんて、何もなくて。

それでも今、息子の胸の内にある希望、それはとても確かなもので。
そしてそれを見る私の希望、これもまた、確かなもの。

先ばかりを見て不安になって、見過ごしていることがたくさんある。
今ここにあるものを信じよう。
その確かなものを、見失うことのない様に。


そして息子からもらったプレゼントのお返しに、私はこの言葉を言おう。

「あなたが生まれてきてくれて、よかった」

息子は、誕生日を迎える。
思いきり笑って、怒って、泣いて、生きて欲しい。
躍動する「生」を、感じられる程に。

そしてその生にとことん対峙することがまた、私の生か。

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