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意欲を持たせるための努力

Imgp2328 こんにちは。なっきーです。

今日はまた日差しが戻り、暑い一日になりそうです。さて、昨日のブログでお話した、子どもに意欲を持たせる方法について考えてみたいと思います。

これは、広汎性・注意欠陥・読み書きの三つの障害を併せ持った長男が苦難の中学高校生活を経て、現在大学生になってじっくり振り返る本人の言葉からまとめています。

彼曰く、「アンバリッド」。

さて、それはどんな意味かというと・・・

意識やプライドが高くてもプレゼンテーション能力と対人関係能力に大きな偏りがあるために、ペーパーでも作文でも面接でも点を取るのは難しかった彼ですが、祖父母はじめ家族や親戚には彼の良さが認められ、「いつか花が咲く」と信じてもらえたことが大きかったかもしれません。

親としてはもどかしく、また正しく評価されない悔しさもありました。それを身につけ「させよう」と苦しい努力を続けながら、適切な支援方法を考えて発達臨床の勉強もしてきました。

そして、現在の特別支援教育で言われるように、「偏りのある子にわかりやすい指示は、それを持たない子にも当然わかりやすい」ということで、それが子育てにおいても無用なトラブルを未然に防ぐ声かけのヒントになっているのです。

モチベーションも自己肯定間も最低。・・・「どうせ何をやっても、自分はだめなのだ」と暗澹とした時代を送っていたので、5年前、バルタン先生に力を貸していただいて、ネモクラブを立ち上げ球技以外のスポーツに目を向けました。(一応苦手な野球を克服するために、それまでの5年間、家族草野球チームグローリーもやってきました。)

そこでアウトドアの楽しみにハマリ、自分の能力を生かす場面を多々見つけられましたが、それらはまだ学科学習では現れていませんでした。

今から3年前になります。長男大学受験、長女高校受験、次男私立中学受験の3人受験の春、ロバートの永年勤続休暇を利用して、海外を見せることを決心しました。

Imgp2303当初は適当に日本語も通じるハワイやグアムを考えていましたが、これまでに家族で何度かたずねているパリに行きたいという子どもたちの意見をなんとか実現しようと、旅費を軽減するために、ホテルではなく短期契約のアパートを探しました。

Imgp2309 そして何か得られればという思いで渡ったのでした。アパート住まいなので、食事も自炊。移動はバスか地下鉄。幸いホールドアップがない国なので、迷っていても時間がかかるだけで危険はない国柄です。子どもたちだけでも観光に行けました。

Imgp2421 もちろん、どこの国だって危険はあるので、投宿には治安のもっともよい地域を選んだり工夫はしています。バス地下鉄の3日乗り放題というチケットを渡して美術館にも出入りしていました。

Imgp2335 後半、親の方がばてて伸びていると、子どもたちだけで散歩に言ってくると出かけていきました。そこは歩いていけるアンバリッドの広場。パリ勤めのサラリーマンがネクタイを緩め芝生で昼寝をしている横で、三人で寝そべっていると、アメリカ人観光客に道を尋ねられたそうです。そしてアンバリッド(「廃兵院」、ナポレオンの墓所)のドームを指差して「あれは何か」と尋ねられたのだそう。長男は前日に「戦争博物館」を見学していたので、それが何であるかは知っていたのですが、「廃兵院」=Invaridesを英語で伝えるボキャブラリーがなくて、「伝えられない」と答えたそうです。

おのぼりさんでなく旅なれたまたはパリっ子に観光客から見えたと思ったことは、とても嬉しく、アメリカ人の尋ねている英語がわかったことも嬉しく、それをしっているのに、伝えられないことが大変悔しかったのでしょう。

旅行から帰ってから彼の英語への姿勢が変わりました。

もちろん、受験英語と会話は違うし、語学は積み重ねなので、受験には生かせませんでしたが。でもそれ以来彼の英語を使いこなしたいというモチベーションに火がついて、大学の授業でも苦労しながら勉強を続けているのでした。

3年経って、彼はようやく英語に自信が持てるようになってきました。そして昨日書いたとおり、先生から任されたパーティの準備や英語でジョークが言えるようになってきたということです。

なぜ中学校ではできなかったのか、と尋ねると、「その頃は英語が何の役に立つかもわからなかった」と言います。明確に目標ができると習得は目を見張るものがあります。

そのために、親は「させる」ではだめです。たとえば高額の費用を払って英会話教室に通うという方法では、確かに技術は身につきますが、「伝えたいこと」が入ってこないので実際に現地に行ってみるのが一番です。

社会的スキルという点でも、フランス語の表示だけで歩いていた旅行と比べたら都内の電車の乗り換えは日本語で書いてあるからと、生活力への自信にもなりました。

この例はたまたま舞台がパリでしたが、家族が楽しめる国ならどこでも良いとは思います。我が家の場合には、美術館や建築や思想すべてマッチしている国なので、機会があればいつでも行きたいと思っているのですが、家族がそこで異文化に触れ、学ぶことが思春期以降の子どもたちの意識向上とモチベーションの増加に役に立っていると思います。

モチベーションの向上の例も、遠く海外まで行かなくても、一緒に観察して感想を伝え伝え合い、それを話題とする体験ならば、次に「ほら、あのときの」とイメージを持たせることができるようになりますので、さまざまな体験を一緒にすることから始めていくことを進めています。

その手始めが、ふぁみーゆであり、ネモクラブというわけです。

海外旅行をするからといって、特別に我が家が裕福なわけではありません。親も自分が楽しみにしながら一緒に取り組めることを探していたら、その途中で見つかったということかもしれません。

病院治療よりはずっと建設的ではないかというような思いでもあったと。

そんな風にできることを実際に親も動いて何かきっかけをつかんで生かしていく、という例としてお話しました。伝わると嬉しいですね。

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